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愛玩男奴 お兄ちゃん
第7章 愛留という子……
「えっ……えええっ……」
私の驚いた声は、父がそんなことを研究していたということに対する者ではなく、現実にそんなことが可能なのかという純粋な疑問から発せられた。
らんしをかいさずにせいしだけでひとをうみだす……
あまりのことに混乱して、頭の中でもう一度玲子さんの言葉をなぞる。
卵子を介さずに精子だけでヒトを生み出す。
聞き間違いではない。こうとしか意味が取れない。
「あの子は……愛留は、十数年前にお父様の実験で生み出された、その成功の証なのよ」
信じられない。そんなのもし成功したというのなら、大ニュースのはずだ。そんな話、聞いたことがない。パパを死に追いやったあのマスコミの大騒動だって、そんなことは言っていなかった。
「でも、成功したのはその一度だけ。それからのお父様の研究の日々は、ひたすら愛留のときの結果を再現するための努力だった。そしてその間、生まれた愛留を預かることをお引き受けしたのが私……。倫理的な問題もあって、公にできなかったのね、愛留の存在を。実験結果を再現できて、研究理論をきちんと証明できるようになるそのときまでは……と、お父様は考えていらっしゃった。でも、結局あんなことに」
玲子さんはパパのことを偲ぶかのように目を閉じた。
「お父様との約束で、愛留には男奴としての調教を施したわ。再現を果たせなかったときは商品として扱って良いという条件だったの。売るのはお父様が再現をあきらめたときだけど、調教だけは先行しても良いと」
そんな……そんなことをパパが!
私の驚いた声は、父がそんなことを研究していたということに対する者ではなく、現実にそんなことが可能なのかという純粋な疑問から発せられた。
らんしをかいさずにせいしだけでひとをうみだす……
あまりのことに混乱して、頭の中でもう一度玲子さんの言葉をなぞる。
卵子を介さずに精子だけでヒトを生み出す。
聞き間違いではない。こうとしか意味が取れない。
「あの子は……愛留は、十数年前にお父様の実験で生み出された、その成功の証なのよ」
信じられない。そんなのもし成功したというのなら、大ニュースのはずだ。そんな話、聞いたことがない。パパを死に追いやったあのマスコミの大騒動だって、そんなことは言っていなかった。
「でも、成功したのはその一度だけ。それからのお父様の研究の日々は、ひたすら愛留のときの結果を再現するための努力だった。そしてその間、生まれた愛留を預かることをお引き受けしたのが私……。倫理的な問題もあって、公にできなかったのね、愛留の存在を。実験結果を再現できて、研究理論をきちんと証明できるようになるそのときまでは……と、お父様は考えていらっしゃった。でも、結局あんなことに」
玲子さんはパパのことを偲ぶかのように目を閉じた。
「お父様との約束で、愛留には男奴としての調教を施したわ。再現を果たせなかったときは商品として扱って良いという条件だったの。売るのはお父様が再現をあきらめたときだけど、調教だけは先行しても良いと」
そんな……そんなことをパパが!