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愛玩男奴 お兄ちゃん
第1章 男奴の館
私の声は叫び声になってしまった。
玲子さんがお兄ちゃんに向かって諭すように言う。
「何を言い出すかと思えば……男奴というのは奴隷よ? 性の愛玩具。人権も何もない、裏の世界の商品なのよ」
「わかっています。かまいません」
私はお兄ちゃんがどうしてそんなことを言うのかがわかった。私のためだ。お父さんの他の借金を返すために、自分の身を売るつもりなんだ!
強い決意が浮かぶお兄ちゃんの表情。
「あなた……」
玲子さんが考え込むように瞼を閉じる。そして再び目を開いた時、その眼差しは厳しいものになっていた。
「……衝動的に物を言っているんじゃないのかしら。愛奴になってしまえば、バッドエンドの人生しかないわよ」
「でも、このままでもハッピーエンドなんかないんです。毎日借金の催促に来られて……今日は……今日なんか、つぐみを……妹を……働かせろって脅されて……でも、俺を買い取ってもらえるなら、それで他の借金が返せるなら……」
「お兄ちゃん……」
「あなた……」
お兄ちゃんの訴えは、少なからず玲子さんの心に響いたようだった。それでも口にされたのは同意の言葉ではなかった。
「でも、あなたはそれで満足かもしれないけど、妹さんはどうなるの? 一人残されて、私のためにお兄ちゃんは体を売ったんだって想いをしながら毎日を過ごして、それで幸せだと思う?」
玲子さんがお兄ちゃんに向かって諭すように言う。
「何を言い出すかと思えば……男奴というのは奴隷よ? 性の愛玩具。人権も何もない、裏の世界の商品なのよ」
「わかっています。かまいません」
私はお兄ちゃんがどうしてそんなことを言うのかがわかった。私のためだ。お父さんの他の借金を返すために、自分の身を売るつもりなんだ!
強い決意が浮かぶお兄ちゃんの表情。
「あなた……」
玲子さんが考え込むように瞼を閉じる。そして再び目を開いた時、その眼差しは厳しいものになっていた。
「……衝動的に物を言っているんじゃないのかしら。愛奴になってしまえば、バッドエンドの人生しかないわよ」
「でも、このままでもハッピーエンドなんかないんです。毎日借金の催促に来られて……今日は……今日なんか、つぐみを……妹を……働かせろって脅されて……でも、俺を買い取ってもらえるなら、それで他の借金が返せるなら……」
「お兄ちゃん……」
「あなた……」
お兄ちゃんの訴えは、少なからず玲子さんの心に響いたようだった。それでも口にされたのは同意の言葉ではなかった。
「でも、あなたはそれで満足かもしれないけど、妹さんはどうなるの? 一人残されて、私のためにお兄ちゃんは体を売ったんだって想いをしながら毎日を過ごして、それで幸せだと思う?」