この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
虹色の楽譜
第6章 藍
お互いが同時に恍惚の波に乗った時
お互いにお互いを感じあった。
「んはぁぁ・・・・あ・・・・あ・・・」
私の中で自分を解き放った奏くんとともに
ゆっくりと私たちは意識を現実に引き戻した。
「愛してるよ」
それでも、その言葉を呪文のように唱える奏くんに
「うん・・・うん」
としか返事が出来なかった。
私と出会った事の意味が、あなたの音に色を付ける事ならば。
喜んでその意味を、その役で満足しよう。
あなたと出会った事の意味が―――
もし、本当にあるのなら。
あなたを日本という籠から出す事だったと納得しよう。
さようなら。
大好きだった。
進行形にはしない。
過去形にするよ。
あなたに私を負担だと思ってほしくないから―――
その日が、私と奏くんが会った最後の日だった。
奏くんは2ヶ月後、希望した音楽大学へ留学した。
日本の音楽大学は休学ではなくて退学して。
渡航前にそう、電話してくれた。
さようなら。
大好き・・・・だったよ。
お互いにお互いを感じあった。
「んはぁぁ・・・・あ・・・・あ・・・」
私の中で自分を解き放った奏くんとともに
ゆっくりと私たちは意識を現実に引き戻した。
「愛してるよ」
それでも、その言葉を呪文のように唱える奏くんに
「うん・・・うん」
としか返事が出来なかった。
私と出会った事の意味が、あなたの音に色を付ける事ならば。
喜んでその意味を、その役で満足しよう。
あなたと出会った事の意味が―――
もし、本当にあるのなら。
あなたを日本という籠から出す事だったと納得しよう。
さようなら。
大好きだった。
進行形にはしない。
過去形にするよ。
あなたに私を負担だと思ってほしくないから―――
その日が、私と奏くんが会った最後の日だった。
奏くんは2ヶ月後、希望した音楽大学へ留学した。
日本の音楽大学は休学ではなくて退学して。
渡航前にそう、電話してくれた。
さようなら。
大好き・・・・だったよ。