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オーバーナイトケース
第3章 不思議な出会い
いらっしゃい、と静かな声をかけてきたバーテンにビールを頼んだ。
黙って頷き動き出したバーテンの後ろには大きな水槽があり、
カラフルな熱帯魚がゆらゆらと泳ぎ回っている。
よかった、このカウンターなら一人で黙って座っていられる・・
すぐに目の前に置かれたビールに少し口をつけてから、
熱帯魚の動きを目で追った。
追いながら、さっきの出来事を思いだしてみた。
浩介の部屋のドアを開けたのは彼の妻。
そこにいても別に不思議はない。
ただ、なんで今夜で、なんで私が訪ねていった時なのか、
それだけは納得いかなかった。
でもよく考えてみな・・
私が裸でベッドから這い出る瞬間じゃなかっただけでもありがたいと思わなきゃ・・
浩介が連絡してくれなかったことに不満もあるが
状況がわからない以上彼を責めることはできない。
もしかしたら突然妻がやって来て、
ケータイで連絡できないような雰囲気だったかもしれないし・・
黙って頷き動き出したバーテンの後ろには大きな水槽があり、
カラフルな熱帯魚がゆらゆらと泳ぎ回っている。
よかった、このカウンターなら一人で黙って座っていられる・・
すぐに目の前に置かれたビールに少し口をつけてから、
熱帯魚の動きを目で追った。
追いながら、さっきの出来事を思いだしてみた。
浩介の部屋のドアを開けたのは彼の妻。
そこにいても別に不思議はない。
ただ、なんで今夜で、なんで私が訪ねていった時なのか、
それだけは納得いかなかった。
でもよく考えてみな・・
私が裸でベッドから這い出る瞬間じゃなかっただけでもありがたいと思わなきゃ・・
浩介が連絡してくれなかったことに不満もあるが
状況がわからない以上彼を責めることはできない。
もしかしたら突然妻がやって来て、
ケータイで連絡できないような雰囲気だったかもしれないし・・