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オーバーナイトケース
第3章 不思議な出会い
ふふ・・私ってほんと、お人よしよね・・
彼を責めればまだ気が晴れるだろうに・・
膝の上に置いたお気に入りのオーバーナイトケースを撫でる。
もうこのバッグにオーバーナイトの役割は無くなっちゃうのか・・
その時、男の高くて小さな叫び声が左隣から降ってきた。
「あの!・・すみません、突然・・そのバッグ、どこで?」
ビクッと肩を揺らしてから声のほうに振り返ると、
男が目を見開いて私を見ていた。
その男の風貌は、髪は少し長くて
服装はスーツではなく、大きなチェック柄のジャケットに
白い細身のジーンズ、という、おしゃれなスタイルだった。
一瞬喉を詰まらせた私だが、彼のあまりにも真剣なまなざしに、
早く答えてあげなきゃと思い口を開いた。
「はい・・このバッグ、代官山のリサイクルショップで見つけて。
中古のわりにはちょっと高かったけどとっても気に入ったんで買うことにしたんです」
彼を責めればまだ気が晴れるだろうに・・
膝の上に置いたお気に入りのオーバーナイトケースを撫でる。
もうこのバッグにオーバーナイトの役割は無くなっちゃうのか・・
その時、男の高くて小さな叫び声が左隣から降ってきた。
「あの!・・すみません、突然・・そのバッグ、どこで?」
ビクッと肩を揺らしてから声のほうに振り返ると、
男が目を見開いて私を見ていた。
その男の風貌は、髪は少し長くて
服装はスーツではなく、大きなチェック柄のジャケットに
白い細身のジーンズ、という、おしゃれなスタイルだった。
一瞬喉を詰まらせた私だが、彼のあまりにも真剣なまなざしに、
早く答えてあげなきゃと思い口を開いた。
「はい・・このバッグ、代官山のリサイクルショップで見つけて。
中古のわりにはちょっと高かったけどとっても気に入ったんで買うことにしたんです」