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オーバーナイトケース
第3章 不思議な出会い
「・・別れてしまいました、先月。
いつまでもプロポーズをしない僕に愛想をつかしたみたいで。
別れる時にはもう新しいオトコがいたみたいです。
このバッグを楽々変えるくらい収入のあるオトコだって」
リサイクルショップのオーナーの言葉を思いだした。
売値の十倍近くしたんじゃないかというあの言葉は正しかったんだ。
やはりこのバッグは高価なものらしい。
「コツコツとお金をためて買ったんです。
出張でパリに行く、なんていうと優雅な仕事みたいに思われるかもしれませんが、
セレクトショップのバイヤーなんて、そんなに高給取りじゃあありませんからね」
やっぱりそういう仕事だったんだ、ともう一度
彼の姿を頭から足の先まで眺め見た。
「それでも無理してこのバッグをプレゼントしようと頑張ったんです。
この店、日本では知られていないんですが、ハンドメイドのバッグの店でね。
有名なブランドに引けを取らない品物なのに、値段は半分以下くらいなんです。
物の良さから言ったら安い。
だから是非彼女に使ってもらいたくて。なのに・・
リサイクルされちゃいましたか・・はは・・・」
いつまでもプロポーズをしない僕に愛想をつかしたみたいで。
別れる時にはもう新しいオトコがいたみたいです。
このバッグを楽々変えるくらい収入のあるオトコだって」
リサイクルショップのオーナーの言葉を思いだした。
売値の十倍近くしたんじゃないかというあの言葉は正しかったんだ。
やはりこのバッグは高価なものらしい。
「コツコツとお金をためて買ったんです。
出張でパリに行く、なんていうと優雅な仕事みたいに思われるかもしれませんが、
セレクトショップのバイヤーなんて、そんなに高給取りじゃあありませんからね」
やっぱりそういう仕事だったんだ、ともう一度
彼の姿を頭から足の先まで眺め見た。
「それでも無理してこのバッグをプレゼントしようと頑張ったんです。
この店、日本では知られていないんですが、ハンドメイドのバッグの店でね。
有名なブランドに引けを取らない品物なのに、値段は半分以下くらいなんです。
物の良さから言ったら安い。
だから是非彼女に使ってもらいたくて。なのに・・
リサイクルされちゃいましたか・・はは・・・」