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藍の果て
第3章 陰謀
「そんなっ……言わないでッ……ンぅッ」
許されない行為だからこそ、女は興奮しているのか甘えるような口調で囁く。
虐めて楽しむのも悪くないが、焦らして〝主”とやらが本当に戻ってきても面倒だ。
どこか冷静な脳内は警鐘を鳴らしながら、更なる刺激を与えるべく下腹部、いや、その先の柔らかな茂みの奥へと指を侵入させた。
「はっ、あぁっ……、んふぅッ……」
具合を確かめるように不定期に蠢かす指で、体中を操られている様に女は腰をくねらせる。
女の色素は濃い。薄紅なんて可愛らしい表現とは異なり、腫れた様な赤に熟れている。
指で解す必要もない様に、女の花弁の奥は密で溢れていた。
これ以上に女を愛でてやるつもりも無い。
己の欲望を吐き出す事が何より重要な交わりで、既に血液を溜め込んだ雄を、女の肉壺へと宛がう。
ゆっくりと腰を沈めていくと、女の腰がそれに反応して少し引ける。
逃がすまいと腰を無理やりに掴み、一気に突き入れるように沈めこんだ。
「あぁぁっ……く、ふぅッ……!」
女にしか分からない衝撃なのだろうか、シーツを掻き毟るように手繰り寄せる。
男が女を食う、という表現はよくあるものの、実際の繋がっている情景は、女が男を飲み込んで食らいついて離さない。
貪欲なのは、果たしてどちらなのか分からないな、なんて事を残りの冷静な頭が嘲笑う。
ゆっくりと腰を動かし始めると、女の豊かな膨らみが目の前で弾けるように揺れる。
男は視覚や聴覚で快楽を得ると聞いたことがあるが、この状況を見せられて征服欲を満たさない男がいるのだろうか。
冷静な思考もすぐさま途絶え、女の身体を抉り快楽に溺れる様に腰を激しく打ち付けていた。
「くっ……うぁッ」
驚くほど掠れた様な声が男の唇から漏れて、その吸い込まれるような快楽に眉間に深く皺を刻み込む。
意識が弾けそうになると、最後の理性から自らを引き抜き、女の腹の上で熱を帯びた白濁の欲望を撒き散らしたのだった。