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ティア・リフレインに捧げる
第6章 その喘ぎは幼い肉筋に潜る指の動きに合わせて調律され……
そう言ってアレイオは踵を返し、中庭にオルフィーンを置き去りにして歩み去った。
(隊長……命令?)
確かにオルフィーンは親衛隊の兵士でアレイオはその隊長だ。
だが、今まで一度だって隊長命令だなんて言ったことはなかった。オルフィーンとってアレイオは今でも変わらず「仲間」だったし、アレイオにとっても同じだと思っていた。
否、さっきの隊長命令も、ただの言葉だということはわかっていた。
オルフィーンを強引に説き伏せるための。
アレイオだって本心からそう言ったわけではないことぐらい、オルフィーンにはわかっていた。
だが、だからこそ、傷つくものがある。
(そうまでして……この私に「命令」だなんて言葉を使ってまで行きたいの……あの人の元へ!)
「馬鹿……」
小さな呟き。もう一度。
「……馬鹿ぁ」
二度目は泣き声になった。