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ティア・リフレインに捧げる
第6章 その喘ぎは幼い肉筋に潜る指の動きに合わせて調律され……
小さな女戦士は、遠く離れた浴場の入口付近からそう答えた。
彼女はマントも外し、武装を外の番兵に預けた端女と変わらぬ平服姿であった。
人間であれば子供にしか見えぬこのホビオン族だが、素手であれ、ひとたび侵入者があれば一瞬で仕留めることができる敏捷な体術の持ち主であることは誰もが知っていた。
「寒い……の」
ティアが呟く。
「とても寒いの……」
「えっ……お湯が出ていないの?」
ホビオン族はあまり礼儀作法や言葉遣いに頓着しない。
だが、想い遣りや心遣いは人間やエルフ族よりも大切に考える。
他種族からするとやり過ぎに思えるほどだが、つまり彼らは素朴で、人情味に富むお人好しなのだ。
慌てて侍女を呼ぼうとするチャウリンを制してティアは言った。
「違うの……お湯はちゃんと出ているわ……でも……その……体が……」