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ティア・リフレインに捧げる
第2章 引き裂かれた純白のドレスからのぞく柔肌は……
気丈に振る舞う気高き姫の最後の拠り所は、王族の血統でも、己のプライドでもなく、ただ一人の男だった。
アレイオ・ライスワイク。
魔王を滅ぼした剣士にして、現在はティア・リフレインの親衛隊長。この世の何よりも信頼できる存在。他の誰でもなく、ティア唯一人を守るために生きる地上最強の勇者。
「ハッ! 叫んだって無駄だあ! ここは地の底の底! いくら奴とてそう易々と辿り着けるものか!」
哄笑を放って魔物がその上体をずるりと胴から抜いた。驚いたことに、蜘蛛の形の下半身の中から出て来たのは人間と同じ二本の足だった。
いや、ひとつだけ、ティアが目にしたことのない異物がその股間にぶら下がっていた。黒光りする毒針のような肉棒。尻尾というには短すぎる。それに、尻ではなく体の前方から生えているようだ。
(これは……一体……なに?)
アレイオ・ライスワイク。
魔王を滅ぼした剣士にして、現在はティア・リフレインの親衛隊長。この世の何よりも信頼できる存在。他の誰でもなく、ティア唯一人を守るために生きる地上最強の勇者。
「ハッ! 叫んだって無駄だあ! ここは地の底の底! いくら奴とてそう易々と辿り着けるものか!」
哄笑を放って魔物がその上体をずるりと胴から抜いた。驚いたことに、蜘蛛の形の下半身の中から出て来たのは人間と同じ二本の足だった。
いや、ひとつだけ、ティアが目にしたことのない異物がその股間にぶら下がっていた。黒光りする毒針のような肉棒。尻尾というには短すぎる。それに、尻ではなく体の前方から生えているようだ。
(これは……一体……なに?)