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ティア・リフレインに捧げる
第7章 肉虐の機械はなお動きを止めず二つの孔を蹂躙する……
考えはまとまらなかったが、返却された装備を身に着け、再び現場である浴場へと戻る。
(何か……何か痕跡は残っていないのか? 手掛かりとなるものは……)
と、広い浴槽の片隅に何か赤い塊のようなものが転がっているのが目に止まった。
(これは……?)
手に取ってみると、それは真紅の水晶玉であった。所々、黒い斑点のようなものが混ざっているのが何か禍々しい印象を与える。
《望め……》
「うっ……」
突如として聞こえた不思議な声に、気圧される。
「何だ、この声は?」
《叶えよう、汝の望みを……》
「俺の……望みだと?」
《望め!》
いつの間にか黒い斑点が一か所に集まり、禍玉は一個の巨大な赤い瞳となってアレイオを見据えている。
(俺は……俺の望みは……)
アレイオは漆黒の闇の中を覗き込んだ。