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ティア・リフレインに捧げる
第8章 下腹が淫らに湿り、愛撫をせかすように乳房を……
「だ、誰! どこにいるの!」
「一つ目、私は礼を知る水魔。あなたをさらった魔物です。礼を知るので礼儀正しく貴女のご質問にお答えしています、ティア・リフレイン王女」
「礼? 礼ですって!」
思わずティアは口走った。
城内に侵入して誘拐しておきながら、礼を知るとはずいぶんな言いぐさだ。
「……人の話を遮るのは行儀がよろしくないのでは? しかし水に流しましょう。寛容もまた礼のうち。そして、二つ目ですが私は先ほどからずっと姫のおそばにおりますよ。すぐ目の前に」
「……?」
ティアがキョロキョロと辺りを見回してもそれらしい人影はない。
「フフ……そうですね。姿を現しましょう」
笑い声と共に、気泡がブクブクと音を立てて震えはじめた。
まるで外から突っ込まれたかのように、突然壁から手が入ってくる。それは水で出来た大きな腕だった。
「きゃあああああああっ!」