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ティア・リフレインに捧げる
第2章 引き裂かれた純白のドレスからのぞく柔肌は……
どう答えてよいかわかぬまま、ティアはただ相手への敵愾心で無理やり顔を背ける。
「な……なんなのです、それは!」
「ホッ! なんなのですって……説明が要るとは恐れ入ったぜ」
「まだこれ以上、侮辱するのですか!」
「いや、侮辱するつもりはないんだが。ハハ……謝ろう。まさかコレを知らない女がいるとは思わなかったからな」
(誰もが知っているもの……なの?)
聡明なティアは、自分が世間知らずであるということは自覚している。だから、どんな者に対しても謙虚に接し、学ぶべきこと教えてくれる相手の身分を問うたことは一度もない。
そんな彼女だからこそ国民からの人気が絶大なのだ。
(一体……なんだというの……こんなもの……初めて目にしたわ……)
心がそわつく。
それを見抜いたかのように魔物が耳元に口寄せて囁いた。
「触ってもいいんだぜ……」