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ティア・リフレインに捧げる
第2章 引き裂かれた純白のドレスからのぞく柔肌は……
 王族の口付けは婚姻の証。正しく認められた伴侶以外に許してはならない。それをいとも容易く犯されてしまった。

「あ……うう、う……」

(やめて! 放して!)

 抗おうにも体の自由は効かない。それどころか操られてすらいるのだ。ティアの頭部が、密着させられた唇をまるで自ら望むかのように迎えに行く。

 ぢゅく……ず、ずずっ……ちゅるっ……ぷちゅうぅ……ちゅく……ちゅくっ……

 唾液の音をはしたなく撒き散らしながら、潜り込んできた魔物の舌に狩られる穢れを知らぬ乙女の桃色の舌肉。

(あっ……あっ……ああっ……アン!)

 いつしか、それは互いの周りを回ってじゃれ合うつがいの獣のように、求め、貪り合うようになっていた。
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