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ティア・リフレインに捧げる
第10章 その腕の中で手折られるは一輪の花……
「そうだ。だが、選ばれし者、勇者アレイオは死んだ。処刑されてな」
「処刑……? 嘘!」
「知らなかったのか、俺が殺されたことを……見てはいないのか、路上に曝された無様な首を……」
「そんな……そんな……」
オルフィーンが顔を覆う。彼女たちは今まで監禁され、凌辱を受け続けていたのだ。
だが、言い訳になろうか。
シヂの巧みな性技に、いつしか浅ましく己の肉欲のまま淫行を貪りふけっていのだ。
仲間の……大切な男のことを忘れて。
「姫よ……」
茫然とする二人を他所に、アレイオはティアに向き合った。
「ア……レイオ……」
かつてアレイオだったその影が、長い腕を伸ばしてティアの首を掴む。