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ティア・リフレインに捧げる
第2章 引き裂かれた純白のドレスからのぞく柔肌は……
凄まじい咆哮と共に、無防備なアレイオに向かって大蜘蛛が飛びかかる。
「きゃあああああああああっ!」
ティアの悲鳴が木霊した。
――が。
「オーウェイス・ルージェイズ・妨げよ邪なる意志。綻ばぬ盾は凶を通さぬと知れ! バイ・ディ・リーン!」
凛とした魔呪の詠唱が響き渡り、襲撃の跳躍の前に青白い光が壁を作る。
「グアアアッ!」
ぐちゃりと、光の壁に激突し、蜘蛛の怪物が苦痛の叫びを上げる。
そこの上空に破れた蜘蛛の巣を飛び越えてトンボを切って飛び込んできた小さな影。
「喰らえっ……」
先ほどの魔法障壁との衝突が生んだ聖なる力による激痛に悶え苦しむ怪物。
その眉間めがけて二本のナイフの切っ先が叩き込まれる。
「ブッゲエエエエエエェェェエエ!」