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ティア・リフレインに捧げる
第3章 胎内に埋められた淫欲の火照りは鎮まることなく……
「あ……はあぁ……」
余韻に霞む視界。
そこに赤く輝くものにティアは気づいた。
禍々しい光が弛緩した両脚の間に転がっている。
(あれ……は……)
あの水晶の玉だった。
魔物に埋め込まれた魔王の禍玉。
それは、いましがたティアを悶え狂わせた激しい劣情をのすべてをその中に吸い込んだかのような淫らに蠢く真紅の霧を、瞳の様に渦巻かせてティアを見つめ返していた。
《望むがよい――汝の欲することを》
「だ……誰っ?」
耳に聞こえる声ではない。
だが、何者かが語りかけている。
(玉……? この禍玉が……私に?)
《望め――それは叶えられる》
(い……いや……)