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堕散る(おちる)
第24章 step24十八段目…春
「ルリのタオルも持ったから、早く。」

急かされて慌てて部屋を出た。

フンフン〜

「洞窟温泉ってどんなだろ〜ね。」

「天然の温泉なんですものね。」




「ルリの髪洗ってあげるよ。」

「ハルト、神経衰弱凄かったですね。記憶力いいですね。」

「そうなのかな。要らない記憶が溜まってないからじゃないか?」

ハルトに髪を洗ってもらう。適度な力加減で心地よかった。


「さて探検だよ。」

露天風呂の先に岩があり大きな洞窟の入り口があった。

棚があり懐中電灯が置いてある。
外も照明がなければ真っ暗なのだ。

「ますます探検ぽいな。」

ハルトはお風呂で裸だということを忘れている気がする。

懐中電灯をあちこちに当てて、行進する勢いだ。

「すげえデカイな。奥も深そうだよ。」

「ああ、ん…
怖いの?ルリ…」

暗くてゆっくり進むアタシに気づいて、手を差し伸べてくれた。

「怖いと言うより暗くて足元よく見えないので…」

「だからこうやってジャバジャバ歩けばいいんじゃない?」


「ジャバジャバって、お風呂だし、裸だし…」

「俺たちだけだし気にすることないだろ?」
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