この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
堕散る(おちる)
第24章 step24十八段目…春
「とても楽しかったですね、ハルト。」
「ああ、なにより女将さんが良かった。」
ハルトはワタシが膝上で包むようにして持っている卵の手の上に手を重ねてくる。
「ひよこ孵るといいですね。」
「大事にしなきゃね。」
そう言うとハルトの手がワタシの手を擦る。
きっとハルトはペットを飼うという経験はないと思う。ワタシもそうだけど…
親鳥から取り上げてしまった卵、難しいだろうけど絶対に雛にしたい。
「ルリ…ついたよ。」
そう思っていたのにうとうとしてしまっていた。
ハルトはずっと手を重ねていたみたい。
「そういえば、草木染めのハンカチ。」
「女将さん忘れてしまったのかなぁ。後で連絡してみるか。」
お弁当の袋と、卵用のケースを持って、卵はハルトが持って歩き始めた。
公園と言っても自然公園というか、湿地帯の草花の拡がる公園で、春の水花を楽しみながら歩く。
先を歩くハルトが、景色も見ないで手を見ているのに嫉妬して、追いかけて腕に手を回した。
「おぅ、びっくりして落としちゃうだろ?」
そうは言っても肘を出して掴みやすくしてくれた。
「ああ、なにより女将さんが良かった。」
ハルトはワタシが膝上で包むようにして持っている卵の手の上に手を重ねてくる。
「ひよこ孵るといいですね。」
「大事にしなきゃね。」
そう言うとハルトの手がワタシの手を擦る。
きっとハルトはペットを飼うという経験はないと思う。ワタシもそうだけど…
親鳥から取り上げてしまった卵、難しいだろうけど絶対に雛にしたい。
「ルリ…ついたよ。」
そう思っていたのにうとうとしてしまっていた。
ハルトはずっと手を重ねていたみたい。
「そういえば、草木染めのハンカチ。」
「女将さん忘れてしまったのかなぁ。後で連絡してみるか。」
お弁当の袋と、卵用のケースを持って、卵はハルトが持って歩き始めた。
公園と言っても自然公園というか、湿地帯の草花の拡がる公園で、春の水花を楽しみながら歩く。
先を歩くハルトが、景色も見ないで手を見ているのに嫉妬して、追いかけて腕に手を回した。
「おぅ、びっくりして落としちゃうだろ?」
そうは言っても肘を出して掴みやすくしてくれた。