この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
堕散る(おちる)
第31章 step31 二十五段目…B1階 初仕事
「さあ、どうぞ。」
「いただきます。」
美味しい紅茶をいただいた。
「とても美味しい紅茶ですね。」
「ああ、オレンジペコという名前だ。」
名前…あっ…
ワタシは王様の名前を知らない、自己紹介のようなものがなかった。
さっきのメイド長も名乗らなかった。
「あの失礼ですが、お名前を教えていただけますか?」
「名前?
あいつと違って名前はあるが、名前を知る必要があるか?」
「え?
では何とお呼びすればいいでしょうか。」
「ここに一緒にいるか、君がここから出る時は俺と一緒なんだから、呼ぶ必要はない。
だから名前を教える必要も聞く必要もない。」
「わ、わかりました。」
(どうせすぐに名前も、呼ぶ必要も、なくなるんだ。)
王様が何でそんなことを言うかわからなかった。
名前を教えてくれない。
必要がないなんて…
ワタシ自身が必要ないと言われたようだった。
「昼までは仕事があるからゆっくりしていてくれ。」
そう言われても何もない。王様はライティングデスクに向かってパソコンや電話を始める。
ゆっくりと言っても、何もしないでいるのは退屈だった。
「いただきます。」
美味しい紅茶をいただいた。
「とても美味しい紅茶ですね。」
「ああ、オレンジペコという名前だ。」
名前…あっ…
ワタシは王様の名前を知らない、自己紹介のようなものがなかった。
さっきのメイド長も名乗らなかった。
「あの失礼ですが、お名前を教えていただけますか?」
「名前?
あいつと違って名前はあるが、名前を知る必要があるか?」
「え?
では何とお呼びすればいいでしょうか。」
「ここに一緒にいるか、君がここから出る時は俺と一緒なんだから、呼ぶ必要はない。
だから名前を教える必要も聞く必要もない。」
「わ、わかりました。」
(どうせすぐに名前も、呼ぶ必要も、なくなるんだ。)
王様が何でそんなことを言うかわからなかった。
名前を教えてくれない。
必要がないなんて…
ワタシ自身が必要ないと言われたようだった。
「昼までは仕事があるからゆっくりしていてくれ。」
そう言われても何もない。王様はライティングデスクに向かってパソコンや電話を始める。
ゆっくりと言っても、何もしないでいるのは退屈だった。