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堕散る(おちる)
第31章 step31 二十五段目…B1階 初仕事
「ほら、こっち。」

王様が先程開けなかった扉を開ける。

「サウナで汗をかけばいいんじゃないか?
これなら一緒に入れるだろう。
俺は先に入っているから、そこにあるタオル生地の服に着替えておいで。」

王様はいいことを思い出したとばかりに子供のようにはしゃいでいた。

王様に示されたバスローブに着替えて後を追った。
サウナまで家にあるなんて、どれだけ贅沢なんだろう。
でも、ワタシはこのあと、もっと驚くことになるのだ。

扉を開けると王様が手招きするので隣に座る。

「ワタシ、サウナに入るの初めてです。」

「本当に?君の初サウナに一緒できるなんて光栄だな。」

「そんな、大袈裟です。」

「そうかな。
でもちょっと前まで女子高生だもんな。サウナなんて体験しないか。」

「そうですね。」

最初に玄関で全て服を脱がされた時から約1日で、王様の印象はだいぶ変わっていた。

「でもね、男は、女性の初めてに付き合えるって、結構感動するもんなんだよ。覚えておくといい。」

「はい。」

返事をしてハルトを思い浮かべていた。
『こっちの初めてを貰いたい。』と言ったハルトを…

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