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堕散る(おちる)
第11章 step11五段目…視覚(4)
そう思えば、ハルトの悪戯は何ともない。
愛されず、人として扱われずに生きてきたハルトには、人が自分についてくるか試すという手段しかないのだろう。

どんなことがあろうと、ハルトについていく。
アタシは決意した。






いよいよハルトの夏休み、アタシはハルトと公園で待ち合わせる。

ハルトがどうしても迎えに来るというのを断れなかった。

ハルトの家に向かう、ハルトはわざわざ往復してくれるのだ。

アタシはあまり人の家に呼ばれたことがない。
ましてやハルトの家、とても緊張していた。

「ルリ、なんだか静かだね」

「緊張してしまって」

「ふうん」

ハルトの家はいつも乗り換える駅から2駅の駅近、あまり遠くなかった。

でもオートロックマンションの最上階。
凄いところに住んでて益々緊張してきた。

アタシの荷物はハルトが持ってくれていて、
どうぞ、とドアを開けて先に通される。

数歩進むと、ドサリ…荷物を下ろす音がして
振り向く間もなく、後ろからハルトに抱き締められた。

「抱きたい」

言いながらハルトはアタシの服を剥ぎ取る。
破れてしまうのではと思うほど、

返事をすることなくアタシは裸にされてハルトに抱き締められている。
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