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背後偏愛サロン
第1章 とまどい
 たいした強さの刺激でもないのに、詩織自身がとまどうほどの、強烈で甘いしびれが股間に湧き起こっている。
 どうしてここまで、強く甘く感じるのだろう?
 確実に――
 蜜があふれ始めているのが、分かった。

 ――だめ……
 ――触らないで……
 ――指を離して……
 濡れていることを指先で感じ取られたりはしないだろうか。
 けれども――
 ――止めて欲しく……
 ――ない……!

 フハァァッ……!
 フハァァッ……!

 詩織は、全身が男性の吐き出す息に飲み込まれ、包み込まれているような感覚におちいった。
 肌着越しに肉芽と秘唇に伝わってくる振動が、子宮の芯をしびれさせてくる。
 ――あああっ……

 やがて股間から男性の指が離れ、詩織の耳にベルトを外すような金属音と、ファスナーを滑らせる音が流れ込んできた。
 少し間を置き、やがて何かを何度もこするような音が聞こえ始めた。

 シュッ……シュッ……

 前の時も――
 同じ音が聞こえてきた。
 何の音かは――想像はつく。

 シュッ……シュッ……
 フハァ、フハァッ……
 シュッ……シュッ……シュッ、シュッ、シュッ……
 フアァッ、フアアァッ……!
 シュッ、シュッ、シュッ……

 「……グ……ゥ……!」
 男性のうめき声がした。
 必死に抑えていながら、それでも抑えきれず漏れ出てしまったかのような、そんな声だった。
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