この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
背後偏愛サロン
第2章 渇き
その時、詩織の耳に、一昨日『サロン』で浴びせられた『オス』の息づかいがよみがえってきた。
『ハァァッ……』
『ハァァッ……』
『ハァァッ……』
とまどいを感じている詩織をよそに、身体はクリトリスを中心に一気に熱を帯び、小さな波が束ねられて大きな波になってくる。
「んはあっ……ぁ……ぁ……っ……」
また声が漏れる。
一気に、クリトリスが放ったしびれが全身を駆け抜け、詩織は身体をびくびく震わせた。
詩織はしばらくその余韻に浸っていたが、やがてそれが引いてくると、膣の中に精液が流し込まれていることに気づいた。
その感触は、詩織にとってむなしい感触だった。
どうせ妊娠など、できないに決まっている――。
渇いてしまう自分を自らの指でせっかく潤しても、今度は終わったあとのその感触が詩織を凍てつかせていく。
枕から顔を離すと、いつの間にか和真は詩織に背を向けてベッドの端に腰掛け、数枚のティッシュとともに股間あたりに手をやっていた。
和真はいつも通り、何も言わない。
やがて和真がブリーフを履いて寝室を出て行った。
詩織は枕元にあるスマホを手にした。
そしてしばらく何も映っていない画面を見ていた。
――またあんなことされるかもしれないのに……
――いいの……?
詩織はスマホを枕元に戻した。
しかしすぐに詩織はスマホに手を伸ばし、画面を操作してメールアプリを立ち上げた。
詩織は少しだけためらった後、『月曜日12時以降空いてます』とだけ打った。
――……
詩織の指は送信ボタンの上を通り過ぎ、キャンセルボタンを押した。
スマホを置いた詩織は、そのまま布団の中に深く潜った。
『ハァァッ……』
『ハァァッ……』
『ハァァッ……』
とまどいを感じている詩織をよそに、身体はクリトリスを中心に一気に熱を帯び、小さな波が束ねられて大きな波になってくる。
「んはあっ……ぁ……ぁ……っ……」
また声が漏れる。
一気に、クリトリスが放ったしびれが全身を駆け抜け、詩織は身体をびくびく震わせた。
詩織はしばらくその余韻に浸っていたが、やがてそれが引いてくると、膣の中に精液が流し込まれていることに気づいた。
その感触は、詩織にとってむなしい感触だった。
どうせ妊娠など、できないに決まっている――。
渇いてしまう自分を自らの指でせっかく潤しても、今度は終わったあとのその感触が詩織を凍てつかせていく。
枕から顔を離すと、いつの間にか和真は詩織に背を向けてベッドの端に腰掛け、数枚のティッシュとともに股間あたりに手をやっていた。
和真はいつも通り、何も言わない。
やがて和真がブリーフを履いて寝室を出て行った。
詩織は枕元にあるスマホを手にした。
そしてしばらく何も映っていない画面を見ていた。
――またあんなことされるかもしれないのに……
――いいの……?
詩織はスマホを枕元に戻した。
しかしすぐに詩織はスマホに手を伸ばし、画面を操作してメールアプリを立ち上げた。
詩織は少しだけためらった後、『月曜日12時以降空いてます』とだけ打った。
――……
詩織の指は送信ボタンの上を通り過ぎ、キャンセルボタンを押した。
スマホを置いた詩織は、そのまま布団の中に深く潜った。