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背後偏愛サロン
第3章 誘い
 やがて男性の手が首から離れると、チャララッ……チャラッ……と金属の音がにわかに増えた。
 再び、詩織の身体が勝手に跳ねた。
 ――ひっ……!
 すでに蜜であふれかえっている股間の割れ目にそって、金属があてがわれたのだ。

 この感触は何だろう?
 細い紐状になっているようだ。
 そしてそれは詩織の秘唇に食い込んできた。
 花弁はもちろん、肉芽にも、尻穴にまでそっと当てられている。

 ようやく、詩織はそれが何か理解した。
 ――鎖……?
 おそらく、首輪のリードが鎖なのだろう。
 詩織の股間を這う鎖が、ゆっくりと前後に動き始める。
 ――あ……!
 鎖の輪が、継ぎ目が、クリトリスを根元から先端へとこすり上げた。
 「んぶ……ぶうっ……!」
 ジンッ、ジンッ……という甘く鋭い感触が体内を駆け巡る。

 こすり上げられているのは肉芽だけではなかった。
 花弁も、尻穴も。
 鎖は股間を前の方へ滑ったと思ったら、今度は引き返して後ろ向きに襲いかかってくる。
 男性は、詩織の股間をもてあそんでいるのだ。
 リードの鎖を、前へ、後ろへ、何度も行ったり来たりさせながら――

 詩織は、首を少し下に曲げた。
 胸にかかっているカーテンの裾から、男性の力強い節くれだった拳がちら、と見えた。
 細い鎖を握っている。
 そして股間をこすられる感触とともに、その拳はカーテンの裾の向こうへと消える。
 男性の拳が現れては消えるたびに、同じタイミングで甘美な刺激が股間に流し込まれる。

 詩織は、勝手に脚が閉じそうになるのを必死に我慢した。
 鎖は――
 濡れて光っていた。
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