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背後偏愛サロン
第3章 誘い
 詩織の脳は熱さと甘美なしびれで混乱してきた。
 ――あ……あ……
 ――こんな……変態みたいなこと……
 が、脳裏に『変態』という言葉が舞い踊れば踊るほど、下腹はますます熱を帯びてくる。

 花弁からあふれてくる詩織の蜜が鎖を濡らし、蜜の滑りと鎖の複雑な形の摩擦が合わさって、肉芽に、尻穴に、そして花弁自身に、痛がゆいしびれを次々流し込まれる。
 本当は幻覚の中にいるのではという気にさえなるが、下を向けば目に入る男性の拳が、詩織にこれが現実であることを突きつける。
 鎖で与えられる刺激より、その刺激を与えている手段に、詩織は欲情した。

 「……ふぶっ……! んぶう……っ!」
 漏れ出る喘ぎが止められない。
 含んだハンカチタオルはもうずいぶんと詩織の唾液を吸い取って湿っている。
 下腹の奥に、情欲の蜜がどんどんあふれ返ってくる。
 和真に渇かされた身体に恵みの雨をもたらすように、全身隅々にまで麻痺しそうな蜜汁が染み渡っていく。

 突然、股の鎖が身体から離れていった。
 ――いや……っ!
 ――止めないで止めないで止めないでお願い……!

 しかし次の瞬間、詩織の肉芽に衝撃が走った。
 秘宮の奥の芯が破裂して、身体が強烈な稲妻のようなものに貫かれる。

 「……ぁ……ぁ……」
 手錠がカチャ……カチャ……と細かい音を立てている。
 全身が痙攣しているらしい。
 視界はぼやけて、真っ白のような真っ赤のような真っ黒のような、よく分からない光に包まれている。
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