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背後偏愛サロン
第5章 貢ぎ
カチャ……
ほどなくして、扉が開く音がした。
『女性の後ろ姿をこよなく愛する紳士』の一人が入ってきたのだろうか。
続けて扉が静かに閉まる音がする。
人の気配だ。
間違いなく、誰かが入ってきた。
その気配は静かに迫ってきて、愛海の真後ろで止まった。
どんな男性がやってきたのか、振り向いて確かめたい衝動に駆られる。
しかし、ここでは振り向かないのがルールのようだ。
愛海は、顔くらい見られたってどうってことはないと思ったが、今背後にいるサロンの『会員』の方が顔を見られることを嫌うだろうし、顔の見えない女体を欲しているのだ。
ルールを破って追い出されでもしたら、詩織の体験を知ることができなくなる。
そして何よりも――
愛海の好奇心が満たされない。
その時、愛海はスカートに手を入れられ、タイツ越しに片手の手のひら全体が尻を撫で始めたのを感じた。
その感触に腰が勝手に動いて一瞬尻が引っ込んだが、すぐに元の姿勢に戻した。
指が細く、繊細な感じの手だ。
その手はじわりじわりと、愛海の張りのある尻肉と繊維の目が織りなす感触を楽しむかのように動いている。
ハ……ァ……ッ……
ハ……ァ……ッ……
かすかに、背後から息づかいが聞こえてきた。
普通の息づかいではない。
ねっとりと体中にまとわりつくような、情欲に染まった息づかいだ。
やがて尻を撫でていた手がくっつけている太ももの間に入り、もう片方の手とともに脚を開かせようとする。
愛海はじわじわ湧き出てくる期待とともに、自分から肩幅ほどに両脚を開いた。