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人魚男子。
第5章 スタンド・バイ・ユー
それでも、再び王子に会えたことがうれしくて、胸がじーんと温かくなりました。
(あぁ、王子様がこんな近くにいる……)
うれしくてフル勃起してしまいそうです。
「よく見たら君、男なんだな。らみちゃんじゃない……」
王子様は、ちょっとがっかりしたようにつぶやきましたが、優しくリアディを抱き起こしてくれました。
「僕は、クレイド。この国の第一王子だ。君は?」
「……」
リアディは、悲しそうに首を振ります。
「もしかして、口がきけないのか?」
うなずいたリアディの瞳からは、真珠のような涙がこぼれました。
「かわいそうに。いろいろあったんだな。とりあえず、城に帰ろう。君の家はこの辺か?」
リアディは首を振りました。
帰れるところは、もうありません。
「行くところがなければ、ずっと城にいればいいさ。魔法少女プリティキャロルも、そうやって人間の家に居候してたし。……知らないか?」
リアディがきょとんとしていると、王子様は笑いました。
人間の世界には、人魚が知らないものがいろいろあるようです。
王子様の白い馬には、顔の半分ほどの大きさの目がきらきら輝いている美少女の絵が描かれた鞍がかけられていました。猫の耳のカチューシャをつけられた馬は迷惑そうです。
裸の身体に毛布をかけられ、お姫様だっこされて、リアディはうっとり目を閉じて王子に身をあずけました。
(あぁ、王子様がこんな近くにいる……)
うれしくてフル勃起してしまいそうです。
「よく見たら君、男なんだな。らみちゃんじゃない……」
王子様は、ちょっとがっかりしたようにつぶやきましたが、優しくリアディを抱き起こしてくれました。
「僕は、クレイド。この国の第一王子だ。君は?」
「……」
リアディは、悲しそうに首を振ります。
「もしかして、口がきけないのか?」
うなずいたリアディの瞳からは、真珠のような涙がこぼれました。
「かわいそうに。いろいろあったんだな。とりあえず、城に帰ろう。君の家はこの辺か?」
リアディは首を振りました。
帰れるところは、もうありません。
「行くところがなければ、ずっと城にいればいいさ。魔法少女プリティキャロルも、そうやって人間の家に居候してたし。……知らないか?」
リアディがきょとんとしていると、王子様は笑いました。
人間の世界には、人魚が知らないものがいろいろあるようです。
王子様の白い馬には、顔の半分ほどの大きさの目がきらきら輝いている美少女の絵が描かれた鞍がかけられていました。猫の耳のカチューシャをつけられた馬は迷惑そうです。
裸の身体に毛布をかけられ、お姫様だっこされて、リアディはうっとり目を閉じて王子に身をあずけました。