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その瞳に…
第17章 熱
「少しだけでもいいから、何か口にしなさい」

その言葉に、舞奈はハムサンドとゼリーを口にする。

「先生は食べないんですか?」

大河はじゃあ、と言いながらサラダパスタを食べ始めた。




舞奈は、これも買って貰ったピーチティーを飲み、ほっと一息つく。

「大分落ち着いた?」

舞奈ははい、と頷くが、少し考えきゅっと大河の服を掴み、口を開く。

「先生。私の部屋、行きませんか…」

その言葉に、大河は目を見張るが、すぐにやんわりと断る。

「流石にそれは駄目だよ。舞奈が落ち着いたなら、僕はそろそろ帰るから」

舞奈はその言葉に、ぎゅっと大河に抱き付く。

「やです。…お願いします。先生…抱いてください」

「舞奈…」

ぎゅっと抱き付く舞奈の体が、まだほんの少しだけ震えているのに、大河は気付く。

「お願いです、先生…今すぐに私の体を、先生で一杯にして…」

少し潤んだ瞳で大河を見詰め、舞奈はそっと唇を重ねる。

その感触に、大河は我を忘れ舞奈を強く抱き締め、貪るように口付けをかわす。

舞奈は、大河に強く抱き締められ、熱を感じ、かわす口付けの気持ち良さに、体に残っていた恐怖がゆっくりと消えていくのを感じる。

息が止まりそうになるくらいの激しいキスは、少し苦しさもあるが舞奈はそれをもっと欲した。

「ん…せん、せ…」

苦しそうな舞奈の声に、大河ははっと我に返り唇を離す。

「?」

舞奈が不思議そうな顔で大河を見ると、大河は少しばつが悪そうな顔をしていた。

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