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その瞳に…
第34章 楽しい夜
「成滝の家はここから歩いてすぐなんだ。そっちには駐車場がないから、このまま歩くけれど、良いかい?」
そう言われ、舞奈ははい、と頷くと、大河はほらっと手を差し伸べる。
「え・・・?」
差し出された手に、舞奈が一瞬戸惑うと、大河は舞奈の体を引き寄せる。
「人通りも少ないから、誰にも見られないよ。裏道に入るから、暗くて危ないしね」
自分の腕に、舞奈の腕を絡ませながら話す大河を、舞奈は言葉にならない驚きを上げる。
普段は二人きりで腕を組んで歩く事なんて出来ない為、舞奈はふわふわと体が浮きそうな位嬉しくなり、ぎゅうぅっと強く大河の腕に抱きつく。
「痛く、はないけど。そんなに引っ付くと歩きづらいから、転ばないようにね」
全力で腕に抱きつく舞奈に、大河は苦笑しながらも、そのまま歩き始める。
(ちゃんと恋人同士みたい・・・)
普段は恋人同士と言う事を隠さないといけない二人は、腕を組んで堂々と外を歩ける事が出来ない。
それでも良いと思っていても、やっぱり他の恋人の様に腕を組み、休日はデート等したいと思ってしまう事がある舞奈は、この瞬間がとても愛しいものになる。
(このまま、成滝さんの家にまだ着かなければいいのに)
ぎゅっと大河の腕を握り締めながら、舞奈はそう思ってしまう。
しかし、舞奈の意に反して、成滝の家は本当に10分ほどで着いてしまった。
「ここ、ですか?」
目の前に現れたマンションを見て、舞奈は感嘆の声を上げる。
周りが林に囲まれた6F建てのデザイナーズマンション。
1Fはエントランスのみだが、外から見えるだけでとても綺麗な内装だ。
お世辞にも都会といえないこの場所に、こんな綺麗なマンションがあるなんて、舞奈はまったく想像もしていなかった。
そう言われ、舞奈ははい、と頷くと、大河はほらっと手を差し伸べる。
「え・・・?」
差し出された手に、舞奈が一瞬戸惑うと、大河は舞奈の体を引き寄せる。
「人通りも少ないから、誰にも見られないよ。裏道に入るから、暗くて危ないしね」
自分の腕に、舞奈の腕を絡ませながら話す大河を、舞奈は言葉にならない驚きを上げる。
普段は二人きりで腕を組んで歩く事なんて出来ない為、舞奈はふわふわと体が浮きそうな位嬉しくなり、ぎゅうぅっと強く大河の腕に抱きつく。
「痛く、はないけど。そんなに引っ付くと歩きづらいから、転ばないようにね」
全力で腕に抱きつく舞奈に、大河は苦笑しながらも、そのまま歩き始める。
(ちゃんと恋人同士みたい・・・)
普段は恋人同士と言う事を隠さないといけない二人は、腕を組んで堂々と外を歩ける事が出来ない。
それでも良いと思っていても、やっぱり他の恋人の様に腕を組み、休日はデート等したいと思ってしまう事がある舞奈は、この瞬間がとても愛しいものになる。
(このまま、成滝さんの家にまだ着かなければいいのに)
ぎゅっと大河の腕を握り締めながら、舞奈はそう思ってしまう。
しかし、舞奈の意に反して、成滝の家は本当に10分ほどで着いてしまった。
「ここ、ですか?」
目の前に現れたマンションを見て、舞奈は感嘆の声を上げる。
周りが林に囲まれた6F建てのデザイナーズマンション。
1Fはエントランスのみだが、外から見えるだけでとても綺麗な内装だ。
お世辞にも都会といえないこの場所に、こんな綺麗なマンションがあるなんて、舞奈はまったく想像もしていなかった。