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ただそこに君がいた
第2章 いつからか
《湯張りします》
まー準備っつったって、ボタン一つで後は待つだけだし。シャワーもすぐに暖かいお湯に変わる。……が、一向に入って来ねぇあの女。
『おい、湯が出たぞ。さっさと来い。』
『あっ…あたしは後でいいわよ!待ってるから!』
声だけで呼んだら、ぬかしたことを言いやがる。仕方なくシャワーを出したまま壁に掛け、風呂の扉を開けに行った。
『なんだお前、まだ脱いでねぇのかよ?』
『当たり前でしょ?!あんたがいるのに脱ぐわけないじゃない!出て来るまで待っ…ちょ、なにすんのよ…きゃああ!』
『ごちゃごちゃうるせーし、めんどくせーんだよ。』
脱衣所の隅で丸まってた一夏を、無理やり浴室へ引っ張り込む。強情な袴姿はそのままに、頭からシャワーをかけてやった。