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元セフレの上司が帰ってきた
第2章 切り離せない過去
「ひ…広瀬で…です」

「緊張しすぎだろ?どうした?」

「部長、すみません。中谷さん…こんなに近くで見れて…その…」

「お前な(笑)ファンなの?」

広瀬君がモジモジしている

(可愛い…なんで。私のこと知ってるんだろ?)

「中谷さんは、美人で昔から男性社員の憧れだもんな。でも、仕事は、きちんとしろよ~」

(龍崎さん…白々しい…嘘つき)

「は。はい!よろしくお願い致します」

「こちらこそ、よろしくお願い致します」

(なんか今日…一度も見てくれない。昨日が嘘みたい)

「中谷さん。広瀬君に、このフロアをざっくり説明してくれるかな?終わったら、昨日の資料の続きを。広瀬は、俺のとこにきて」


「はい。」

広瀬君を連れてフロア内の部所や役割
保管場所をざっくり案内していた
広瀬君が誰かに会釈をしてるシーンがあり
その視線の先にいたのは、佐伯だった

「佐伯君と知り合いなの?」

「はい。入社したてのころ、開発でお世話になって…」

「あぁ。そうなんだ~。あれ?ってことは広瀬君て新卒採用じゃないってこと?」

「あっ。そうなんです。中途です。」

「意外だな。以前は、どちらに?」

「NX社にいました」

「えー!!あのNX?凄い!!」

「いえ…」

「そんな大手から、うちへよく来てくださったね」

「いや…自分は、全然、したっぱでしたから…」

(NXって…龍崎さんのお父様の会社だよね…なんか、偶然とは思えないのは、気のせいかな…)

フロアがざわめき始めた
女性社員が、あちこちで、小声で何か盛り上がってる

「なんですか?何かあるんですか?」

広瀬君が目を丸くして質問してきた

「え?なんだろうね?みんな何に騒いでるんだろ…」

女性社員の視線の先が柱と人で、よく見えない

柱の横から誰かが出てきて、龍崎さんも
その方向に足を運んでいた。

(え?!まさか…ケイスケ…?)

「中谷さん、広瀬君…こっちにきて」

龍崎さんに呼ばれ柱へ向かうと
金子ケイスケの姿があった。

お互い、一瞬、驚きを隠せないでいたが
すぐに初めてのふりをした

自己紹介をしあうと、会議室に召集がかかった

テーブルを挟んで龍崎、広瀬が前に座り
私の隣にケイスケが座っていた
仕事の説明と段取りの確認をおえ、午後からケイスケと二人で先方様に伺う予定となっていた
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