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元セフレの上司が帰ってきた
第2章 切り離せない過去
また、田坂の手がカラダを撫で始める

「先輩…やめてください…」

「なんでだよ。さっきのが本当のさゆりだろ」

「…お願い…あんなことは、もうできないの」

「わかってるよ。でも、さっきのさゆりは、最高だったよ」

「あの…帰ります。ごめんなさい」

車のドアに手をかけると、田坂が腕をつかんだ

「電話番号おしえてよ。嫌ならLINEでもいいけど…教えてくれないなら、さゆりちゃんの取引相手に聞いてもいいけど」

「なんで?どうしてそんな卑劣さがあるの?」

「もう一度、お前が欲しい。それが本音」

「最低…」

「でも、それだけじゃないよ。ふつうにデートしたり、飲みに行ったり…さ。さゆりちゃんと、普通の恋人になりたいのが本音。」

「嘘…」

「(笑)説得力ないよな…信じてもらえないかもしれないけど、普通の恋愛。俺と始めない?」

(なんか…胸の奥が変…)

「さっき。あんなことするつもり、本当になくてさ。普通にご飯に誘おうと思ってきたのに、なんか、カラダが先走っちゃって…」

「私…性欲が強いのかも…だから…」

「知ってるよ(笑)しかも、さっき、沢山舐めた時、相当、あれからも遣ってるな。って、わかったよ。」

「……」

「みんな、お前のカラダが忘れられない。って、どうせ、色んな男が離れないんだろ。それでもいいよ。普通の恋愛もしたほうがいいよ。俺を手始めにしてみない?」

いつの間にか田坂ワールドに引き込まれて、気づくと電話番号を教えていた

(田坂先輩の口車にやられたような…)

欲望の塊に見えた田坂とは、別人のように電話番号を教えたら本当に普通の男女の始まりのような初々しさが漂う雰囲気で、すぐに帰してくれた

(なんか…これで良かったのかな?変な感じ)

いつもの帰り道を腑に落ちない気持ちで、ひたすら歩き、マンションに辿り着いた

「ケイスケ?!」

ドアの前にケイスケが座っていた

「ごめん。会社出てすぐに見かけて…あの昼間の男の車に乗ってただろ?」

「ケイスケ、それで、きたの?」

「あいつに近づくな。って言ったのにさ」

「(笑)変だよ。ケイスケ」

「だよな。自分でも何やってんだろって思うんだけど、気づいたら、心配できてた」

「なんか…ありがとう…あっ。とりあえず、入って


「いや…帰るわ」
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