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元セフレの上司が帰ってきた
第2章 切り離せない過去
みどり先輩の話は、エレベーターを1回見送るほど続く

「でね。ゆうかちゃんを誘おうとしたら、みんな、嫌がるのよ」

「金子君とのこと知ってるとかじゃなくてですか?」

「私もそう思って、流そうとしたら、金のかかる女、男好き、ヤバイのがbackにいる。みたいなワードがでてきてさー」

「え?なんで?」

「でしょー!!聞き出そうとしたんだけど、みんなダンマリよ…なんかあるみたいね。」

(確かにあの車の男、あっち系のような……)

「人って、わかんないですよね。。。でもシステム部の男性社員達が嫌がるって…滅多になさそうな…」

「そうなのよね。なんかわかんないけど、近寄らないほうが良い。って忠告まで受けちゃってさ。」

「そんなに?」

「男って、あんまりそんな話しないから、妙に信憑性があるよね…」

「ですね。システム部の誰かと何かあったのかもですね」

「うん。あの金子君と付き合うぐらいだから、相当な子よね。」

(ケイスケ…大丈夫かな)

「そうですね」

やっとエレベーターに乗れる会話に戻る。
斜め後ろに龍崎の気配がした。
先輩もそれを察知したのか、天気の話を振ってくる
たわいもない話でエレベーターをあとにした

すっかり自分達の部屋化してきた会議室に
龍崎と入った瞬間、龍崎にキスされていた

言葉もなくただただ…長いキス……

行き交う足音をドア越しで感じながら
誰かに見られてしまったら、終わり。の関係に
今日も足を踏みいる

他人のふりをしているのが、時々、苦痛になるくらい仕事をしにきてるのか、カラダを合わせにきてるのか、わからなくなるときがある

ケイスケの顔も、龍崎の顔も
まともに見れない気分になると時々、踊り場がテラスになっているベンチで休むことにしている

中休憩でベンチに身を投げていると
佐伯が隣に座ってきた。

「珍しいじゃん。どうしたの?」

「佐伯君こそ、珍しくない?」

「ここ二三日、あんま姿見かけないからさ。探したら、ここにだらんとしたノが見えてさ。」

「だらん。って(笑)」

「いいホテル見つけたんだけど、今夜いかない?」

「彼女どうしたのよ?」

「あぁ。連絡してない」

「嘘ついた」

「な。なん……でだよ」

「(笑)わかりやす~い」

「ちゃんとするから。今夜は、行こうよ」

「だめ。彼女に恨まれたら嫌だもん」
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