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元セフレの上司が帰ってきた
第2章 切り離せない過去
(昨日…あの時間にうちの近くにいたんじゃ、埼玉、帰れないよね?やっぱり、嘘なんじゃ…)

思わず、ケイスケを直視していた

「さゆりさん?どうしたんですか?」

ゆうかちゃんに呼ばれ、ハッとする

「あっ。なんか、麻婆豆腐にすれば良かったかな~。って思って…」

(何いってんだろ。私。バレたかな?)

テーブルが一瞬で、笑いにかわった。

「さゆり。朝、食べてないんでしょ?(笑)」

「そーなんですよ~。お腹ペコペコで…」

(危なかった…良かった)

今日は、一度もまともに、龍崎の顔が見れないせいか、龍崎の視線を感じる場面が多い

(なんか、気まずいんだよな。なんでだろ)

視線の先が定まらず、思わずバッグから、スマホを出した

(やだ…凄い着信とLINE…誰?)

田坂先輩からだった

(そういえば、昨日から、スマホ全く見てなかった。ヤバイ)

『会いたい』
『何してる?』
『今、ひま?』
『寝ちゃったかな?』
『電話ください』

など、多数、入っていた…

(ヤバイ…あとで、連絡しなきゃ。ん?別にヤバくないか…あたし。何焦ってんだろ?『ちゃんと、付き合おう』って言ってくれたけど、まだ、返事したわけじゃないし…何?この罪悪感みたいな感覚…)

「中谷さん?大丈夫?」

龍崎が話しかけてきた

「あっ。大丈夫です。すみません」

「顔色良くない気がするけど…」

「いえ。多分、お腹減ってるだけだと思います。ありがとうございます」

(龍崎さん…なんか、感じとってるな。)

テーブルに、やっと食事が揃い、ランチを堪能していた

喫煙組のグループは、すぐに、会社の喫煙所に向かう。
みどり先輩が小声で、トイレに行こうと囁き、喫煙所を先に出た

「さゆりさ…なんか、私に隠してない?」

「え?なんですか?」

(何?ケイスケ?龍崎さん?佐伯くん?)

「もう~!!ごめん~!!さっき。みえちゃったの。LINE」

「LINE?」

「会いたい。って、誰から~?」

「あっ。あぁ。覗くなんて、酷いじゃないですかー!」

(脅かさないでよ…)

「今、取引先の会社に昔の知り合いが、たまたまいて…バッタリ会って…」

「何それ!!いつの話?聞いてないんだけど!!」

「言うほどの話じゃなかったから」

「会いたい。とか言われてんじゃん」

(一人で盛り上がってるし)
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