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元セフレの上司が帰ってきた
第2章 切り離せない過去
「よくわかんないです」

「またまた~。いいよね。さゆりは、モテるから」

「モテませんよ…」

「さゆりって、いつから彼氏いないの?」

「思い出したくもない質問です(笑)」

「さゆり、理想高そうだもんね」

「そんなこと、ないですよ…先輩は?」

「あたし?あたしは、ずっといないわよ。なんか。アホらしくなっちゃってさ…」

「え?何かあったんですか?」

「まぁね。。。いつか、酒でも、飲みながら、語ろうよ」

「はい」

(先輩も、色々あるんだな…)

「それよりさ。ゆうかちゃんがツツモタセって噂聞いたんだけど」

「えぇ?!」

「システム、二人、やられたらしいの」

「だから、気をつけて。って言ってたんですか?」

「そう!そうだったの!金子君、平気かな?」

「見た感じ、ラブラブそうですけどね…」

(ケイスケ…大丈夫かな?)

「ゆうかちゃんって、凄い美人!ってわけでもないけど、なんか、かわいらしいよね。」

「あぁ。確かに。ほわっとした感じが、男性には、いいんでしょうね。」

「さゆりのほうが、可愛いけどな」

「ないない。」

「さゆりって、どういうのが美人だと思う?」

「うーん。。。もう、だいぶ前に退職なさってるとは思うんですが、受付に凄いずば抜けて美人な方、いらっしゃいませんでした?」

「あっ!龍崎さんの奥さんでしょ?」

(え?今……なんて?)

「え?」

「龍崎さんの奥さん!!社長が秘書にしたい。ってずっと、口説いてたくらい社内一の美人だよ」

「そう……なんですか?」

「ほら~!!龍崎さん、転勤決まって、送別会するとき、入籍発表したじゃん!!」

(嘘……だったんだ…また、嘘ついてたんだ…)

「しらなかったです。」

「あれ?送別会、さゆり、いなかったっけ?」

「あぁ。確か、風邪引いて出られなかったんです。」

(今でも、忘れない。辛くて一人で家に帰って、ずっと、泣いてた日。婚約者。じゃなくて、妻じゃん。帰ってきてから、結婚してない。って言ってたじゃん。)

「さゆり?」

「あぁ。すみません。一服いきません?」

「あ。そうね。そうね。まだ、大丈夫だよね?」

「10分あります」

身体が苦しくて熱くなっているのを必死に抑えて、喫煙所にいった
一服が気休めになる惨めさを噛み締めながら、先輩と仕事に戻った
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