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元セフレの上司が帰ってきた
第2章 切り離せない過去
「(笑)失敬」

「ご飯…食べてくか」

「え?」

「感情が複雑な時は、うまいもん食って、酒飲んで寝る!!に限る!!」

「(笑)…ケイスケ……ありがとう」

「何食いたい?」

「うーん。ビザ!!」

「おっ。いいね~。あっ、じゃーさ。さゆりんちで、ピザ頼もうよ」

「へ?」

「そしたら、さゆり、たらふく食べて、すぐ寝れんじゃん」

「……でも」

「なんだよ。あっ!……あれな。大丈夫だから、心配すんなって。今度は、約束守るから」

「……う…ん」

「よし!ピザ祭りだぜー!!」

(大丈夫かな…)

家に着くなり、すぐにメニューを催促するケイスケは、遠足の前夜の子供のような表情をしていた

メニューが決まるとすぐに電話をかけ注文した

昨日もいたせいか、テレビをつけるのも、トイレに行くのも、冷蔵庫を開けるのも、違和感なく、手慣れていた

【ピンポーン♪】

「早っ。近いの?」

「いや。わかんない。」

ケイスケがおサイフ片手に、玄関に向かった。

(まだ、10分経ってないよね…早すぎる)

違和感を感じ、モニターをみると、
誰もいない。

(あれ?)

玄関に向かうと、ケイスケの後ろに龍崎がいた

(え?!)

「心配で…」

「あっ…」

3秒の沈黙さえ、一分以上に思える

「龍崎さんの分、追加するか」

ケイスケが、ピザ屋に再び電話している

「あがって…」

「いいのか?」

「うん。ケイスケも、ピザ、追加してるみたいだし」

龍崎が、そっと靴を脱いだ

「もう、出ちゃったから、2便でくるって(笑)」

ケイスケが、空気を挽回してくれようとしている

「そう。ありがとう」

「もしあれだったら、二人で、いい機会だし、じっくり話したらどうですかね?俺、帰りますよ」

「いや。いて。」

思わず、考える間もなく口にだしていた

「あ…うん」

【ピンポーン♪】

「おっ。1便到着~!!」

再び、ケイスケが玄関に行った

「さゆり…ごめんな」

龍崎が頭を下げている

「いいって…もうやめて…それよりピザ、食べよ」

「……あぁ。」

ケイスケが運んできたピザをテーブルに広げ、その他にも、パスタや、ポテトも頼んでいたようで
ケイスケが行ったり来たりしていた

「(笑)ちょっと…たのみすぎじゃない?」

「かな?また、あとでくるよ(笑)みんな、食べてね」
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