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元セフレの上司が帰ってきた
第1章 日常
「だとしても、私を呼ぶ理由にはなりませんよね?なんか、怒られるのかなぁ」

「なんか心あたりあるの?」
「ないですよー」
「(笑)大丈夫よ。出世か?それよりさ。ちょっときて」

会議室をでて、廊下で小声になる先輩…

「あのさ…佐伯くん…ってどんなかんじ?」
「へ?」
「イケメンじゃん。彼女とかいるのかなぁ。あんたと今日、代わるなんて、滅多にないチャンスじゃん。このチャンスをいかさないと!」

「(笑)知らないですよ…」
「いい男よね…飲み誘うくらいいいよね?」
(先輩…本気だな…)

「どうですかね~。よく知らないし…」

「もしさ。誘えなかったら、さゆり、誘ってくれる?」

「はぁ?嫌ですよ。無理ですよ」

「さゆりに誘われたら、絶対、くるし」

「こないし」

「お願い」

「私、そういうの苦手なの知ってるじゃないですか~」

「中谷さん。コピー機、直った?」
(このタイミングでケイスケ…って…)

「あっ。さっきは、ごめんなさい。もう直りましたよ」

「そう。良かった。中谷さんは、コピー全部、終わったの?」

(話、途中だったの気にしてくれてるんだ…きっと。。)

「あっ。まだ、少しあるけど、先にどうぞ」

「ありがとう」

(コピー室で待ってくれるってことかも…)

「さゆり!!さゆり!!金子君と喋れるの?」

「へ?」

再び、先輩のマシンガンなトークが始まる

「金子君って、ウチの会社で一番、イケメンって言われてて、密かにファンクラブもあるのよ!」

「えー!!知らなかった…」

(知らなかった…そんなに人気だったんだ…)

「いつから、話してるの?いつから?」

「え?さっきです」

「は?なんか、前から知り合いみたいな話しかけられかた、してなかった?」

「いや…コピー室でバッタリあって…紙詰まりして…」

(会社内では、全く喋ったことがない。って設定で振る舞ってセフレを2年やってたのに、今日、いきなり、コピー室に来たから、私だってビックリしてるのに…)

「いいなぁ。佐伯くんに、金子くん。なんで、さゆりばっかり、いい男と縁があるのかね?」

「何言ってるんですか…とりあえず、怒られるかもしれない専務のところに、行ってきまーす。すみませんが、佐伯くんと(笑)よろしくお願いします」

「OK!!任しといて~」
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