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元セフレの上司が帰ってきた
第3章 縺れる糸達
お財布片手に、ショウくんとエレベーターに乗っていた

(なんだろ…)

「ショウくん、今日、学校は?」
「お休みです」
「それって、学校休み?それとも休んだ?」
「(笑)休んだ。…です(笑)」
「やっぱり?(笑)」

マンションを出て、風に当たると少し気分が優れていた

「ねぇ…お詫びって?」
「あ…あの…帰り道でもいいですか?」
「あっ…うん」

(なに?わけわかんないな~)

何を話していいかわからず沈黙のまま、肩を並べて歩いていた

「あっ」

ショウくんが、一点を見つめて口を開けている

「え?」

ショウくんの視線の先をみると、思わず同じように「あ」が声にでていた

(ゆうかちゃん。あれ?会社は?…てか。なんで、ショウくんも?)

「さゆりさん、あの女性、知り合いですか?」

「うん…知り合いの彼女に似てるような…ショウくんの知り合い?」

「知り合いの彼女?」

(なんかヤバイ気がする…)

「似てるような…似てないような…」

「あの人、ツツモタセですよ」

「え?!」

「このへんじゃ、有名で知らない男は、いないんじゃないかな?」

「ショウくんは、なんで知ったの?」

「あそこのゴールドビルにあの人の彼氏がいるんですよ」

「あの、派手なビルって…確か、新龍会の…ヤバイとこだよね?」

「そう。新宿中心でやってたみたいなんですが、顔が割れて、こっちに流れてきたみたいですよ。友達が何人か、やられて…」

「えー!!大変だったね。」

「俺も、そこのコンビニでケータイとられたの気づかなくて、あの女の人が落としましたよ。ってきて…信じちゃって…メモに電話番号とか書いてあって…」

「え?そんな手口なの?よく、免れたね」

「たまたま、大学の友達がコンビニで働いてて、見てたらしく、教えてもらって、ゾッとしましたよ」

「守られたね。でも、何回も会ったりするんじゃないの?」

「そうなんですよ。偶然を装ってバッタリみたいな。んで、運命感じるとか、タイプとか、連発されたり、露出が多い服だったりで…ありゃ。男なら引っ掛かるわ~みたいな」

「こわいね。。。その…最後はどうやって来なくなったの?」

「父が警察官で、最近、女の子の良からぬ噂を…耳に…みたいな言い方をしたら、バッタリ来なくなって。それからか、わかんないけど、この辺では、やらなくなったみたいです」

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