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妄想シンドローム
第7章 意外な正体




「明日? それとも明後日?」


「そんなにすぐは……。どうしちゃったの、ルル」


 その問いに彼女は答えず、さらに強く抱き着いてきたかと思えば、ざらつく舌を伸ばして総一の唇を舐めてきた。


「ちょ、ルル!?」


 総一は慌てて身を引いて、彼女の肩を押す。


「ルルね。何だかお股がムズムズしてきたの」


「なっ……! だ、駄目だよ、こんな場所で」


 総一は忙しなく前後を見てみる。すると乗っている客が自分たちだけということに気付く。


 それもそのはずだ。自分たちは滑り込んで乗っており、もう他の客は帰途についている頃だ。


「ソーイチ、二人きりならいいって言った」


「それはその……」


 いつだったか彼女を外に連れ出した際もこんなことがあり、人がいる場所では性交はいけないと教えたことがあった。


 ルルはそれ以来外で迫ってくることはなくなったのだが……。


「ソーイチ嘘いけないって言ったぁ」


 彼女の学習能力の高さにたびたび驚かされてきたが、まさか言質を取られる日が来ようとは。


「いや、でも。時間があんまりないから。ね?」


 どうにかルルを説得しようとした途端、彼女の不埒な手が股間に伸びてきた。







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