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妄想シンドローム
第2章 いざ、始動
小児性愛好モノ――所謂ロリやショタと呼ばれるもの。
これも同様に嫌悪を覚えた。
幼子にしか性的興奮を覚えない男が何の巡り合わせか、男の異常な性癖を知らない親戚の子を預かることになった――というところから物語が始まる小説。
男は無垢な少女の肌を、あれやこれやと言い訳をつけ、少女を納得させ――いや、操って貪るという話。
物語後半で少女は無垢だった頃が嘘のように、脚の間をベタベタに濡らして喘ぎ、男を自ら誘う素振りさえ見せていく。
だがはたして現実にこのようなことはあるのだろうか。許されるのだろうか。
そう考えた際、杏璃は即座に否定した。
現実に年端のいかない少女が性的興奮があるかはまずもって疑問であるし、何より未発達な性器が大人の性器を受け入れればどうなるか――想像するよりも容易く結論が出る。
なぜなら過去に実際、そういった事件があったからだ。
少女の性器は無残にも破れ、死に至った。それをどこかで読んだか聞いたかで知っていた杏璃は、いくら空想上であっても許されるべきではないし、そのような物語を愛好する者の気が知れないとも思った。
そんなものは虐待を正当化しようとする大人の勝手な都合じゃないかと。
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