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want to be ...【短編集】
第8章 矢野家訪問






ぽかんとしてるあたしを置いて、裸のまま寝室を出て行った蒼汰。


…このままここにいてみよう。


リビングの方から


「やっべ、すげぇいい匂い」


とか聞こえて、ふふん、と思ってると、テレビのニュースの音声が聞こえてくる。


そして。


「…あぁっ!?おいっ」


叫び声が聞こえた。


…やばい、笑いを堪えられない。


ドスドスと大きな足音が聞こえ、吹き出してしまう。


「杏奈っ7時半って何だよ!」


…ぶふっ!


「あっははははっ」


「笑ってんな、コラ」


髪をくしゃくしゃにされた。


「おっまえ人が気持ちよく寝てるところにこの野郎…」


「えぇ、一緒に朝ご飯食べようよ」


笑いながら言うと、ムスッとしながらも


「…食べる」


と小さく呟く蒼汰。


「休日にこんな早く起きんの初めて…」


バスローブを羽織り、リビングに向かう途中後ろで言ってる蒼汰に再び笑う。


「早起きは大事だよ」


「…いや、起こし方な?
マジで心臓止まっからあれはやめて?」


「信じる蒼汰が悪い〜」


「…ん?何言ってんの杏奈ちゃん。
結婚すんだからお互い信じ合わないと」


「っ、」


後ろから頬を持たれて引き寄せられ、にこにこと笑ってる蒼汰を見つめる。


「…、ん。こ、これからはちゃんと起こす」


「よろしい」


むに、と頬を引っ張られ、先にリビングに入った蒼汰。


ちょっぴりジンジンする頬を両手で包んであたしもリビングに入った。









「はい、切符」


「ありがとう。…えぇっ!?今どこから出てきた!?」


「夢のポケットから」


某アニメのようにお腹から何か出すフリをし、あたしの目の前に掲げる蒼汰。


「帰りの切符はお前なくしそうだから俺が持ってますね〜」


「それは蒼汰に言われたくないかなぁ」


「大丈夫夢のポケットに入れとくから」


「ありがとね〜、後でお金返すね」


「いりませんよー?」


「ちゃんと出します〜」


「結婚の挨拶なんでいりません〜」


「…なっ、ぁ…」


そんな大きな声で!


「はいっ俺窓側いただき〜」


「…、はぁっ!?ずるい!」


「よっしゃ寝れる〜」


相当機嫌がよろしいようで。


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