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want to be ...【短編集】
第8章 矢野家訪問
「はいはい、いいんじゃないの」
「…お。マジ?」
「どうせ最終的には蒼汰の言いなりじゃない」
「分かってんじゃねぇか」
…めちゃくちゃ嬉しそう。
「てか、お腹空きすぎじゃない?」
「出る前に運動してきたからかな」
「…もぉー」
「まあまあ」
まあまあじゃないし。
作ってきたおにぎりを新幹線の中で食べる分を残して食べ、甘いものを食べようと駅の甘味処に来たあたし達。
既にぺろりと食べ終えた蒼汰がまだ食べてるあたしをにこにこと見つめる。
「…狙ってるでしょ」
「…えぇ?何のこと?」
とぼけないでー!
「あたし全部食べれるもん。
まだ食べたいなら注文すればいいじゃんか」
なぜか頬を膨らませる蒼汰。
「頼もうかなぁ」
パフェとパンケーキまで食べたのに…どんだけお腹空いてんだか。
「…食べすぎだよ?」
「ほっとけ。甘いもの食いたいんだよ」
嬉しそうに店員さんを呼び、プリンを頼んだ蒼汰。
…あたしも一口ほしいなぁ。
「俺さ、性欲と食欲は比例すると思うんだわ」
「突然何を…」
「俺性欲強いじゃん?だから食欲も旺盛なんだよ」
「…」
「セックスの後って甘いものほしくなんない?」
そんなことおっきな声で聞かないでほしい。
「…分かる。ほしい」
「だろ?それか寝るかだよな。
3大欲求ってうまいこと出来てんなぁ」
「3大欲求って物欲、食欲、睡眠欲じゃないの?」
「性欲、食欲、睡眠欲だろ」
「蒼汰の場合全部性欲じゃない?」
「うん」
即答かい。
「セックス大好きだもんね?」
「うん。杏奈とのセックス大好き」
「…っ」
…何で、飽きないのかな。
「毎日毎日してて、飽きない?」
「お前お風呂とかご飯に飽きることあるか?」
「…えぇ?ないけど…」
「それと一緒。飽きるわけねーわ。
いつまで経っても肌すべすべで気持ちいいし
締まりいいし俺だけの最高な身体だよね」
「年とったら分かんないよ?衰えると思うよ」
「俺がそうさせない」
にっこりとあたしを見つめる蒼汰。
「…杏奈セックス嫌い?」
「好きだけど…」
「気持ちよくない?」
「っ凄い気持ちいい」
「素直でよろしい」