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want to be ...【短編集】
第8章 矢野家訪問






「カップルに見えねぇなら見せつけようか?」


その言葉を理解する前に。


腕を引かれたかと思うと、深く唇を塞がれた。


「…っ!?ん…!」


「…喘ぐな。欲情される」


はぁっ!?


「…っ、ん…」


すぐに入ってきた舌があたしの舌を絡め取る。


いつものように、気持ちよくて何も考えられなくなる…


やだ…もう、だめ…


唇を離され蒼汰の胸に倒れ込むと、蒼汰が男の人に何か言ってるのがぼんやりとした意識の中で聞こえた。


「…はぁ、っは…」


ごく、と唾液を飲み込み、力なく蒼汰に抱き着く。


…こ、こんなところでっ…


「…ほら、どっか行ったよ。つか降りてった」


その言葉に顔を上げると、とある駅に着いていて。


だけど…


「…あれ。確かあの人、ここの前で降りるはずじゃ…」


そう言ってなかったっけ…


「え、そうなの?」


「ん…、多分そう言ってた…」


「…はっ、ざまぁねぇな」


ケラケラ笑ってる蒼汰を呆れて見つめる。


「にしても杏奈。お前凄ぇわ、惚れ直した。
あんな風にはっきり言えんのかっこよすぎ。
さすが俺の女だわ、ほんと最高」


「…な、慣れてるだけだよ」


「…モテるもんな、お前。
やだわー、俺だけにモテてればいいのに」


「…っ」


照れるからやめてほしい…


「…蒼汰も。あたしにだけモテてればいいと思う」


「俺別にモテてねぇし」


…喧嘩売ってんのか?


「モテてなかったらイケメン四天王とか
言われてないでしょうよ」


「…それさ、何なんだろうな。誰が言い出したんだよ。
イケメンだからっていいやつかどうか分かんねぇだろ。
翔と隼人はいいやつだけど…健はな、女たらしだし」


「蒼汰は性欲大魔王だしね?」


「あ?あぁ…うん。そうそう、杏奈限定のね」


にっこにこの蒼汰から何となく身体を離す。


「…そうだ。はい、席代わって。お前やっぱ窓側な」


「え。いいの?」


「ん」


蒼汰が立つから、窓側に席を代わる。


…と。


「…杏奈。もっかい」


「…?…っ」


窓辺に手をついて閉じ込められ、重なった唇。


それからあたし達は、何度もキスを交わし。


駅に着くまで寄り添って眠った。


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