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want to be ...【短編集】
第8章 矢野家訪問






まあ喜んでくれてるしいっか…


「高校のはー?」


「本棚にあるからどうぞ」


「わーいっ」


すぐに立ち上がり、本棚に向かった杏奈。


胸に抱えて嬉しそうに戻って来て、俺の隣に座って膝の上で開く。


「アルバムおっきいね。蒼汰何組だったの?」


「3組」


「あっ!すぐ分かったこれだ〜」


「イケメンだろ」


「あ、この子可愛い〜」


…無視か。


つーかそれ茜(あかね)だし。


…あぁ、また眠くなってきたな。


ふわぁ、と欠伸してソファに頭を預け、目を閉じてると。


「…初めて会った時と、一緒だ」


その言葉に目を開いた。


「杏奈は髪長かったな」


「伸ばしてたからね〜」


身体を起こして杏奈の髪を弄り、ソファーに抱き上げて後ろから抱き締める。


「美咲さん何組?」


「…1組」


「同じクラスじゃなかったんだ?」


「2年の時はな。あいつ頭いいから」


「頭のレベルでクラス分けられるの?」


「うん」


「蒼汰は3組」


「うるせ。3年は同じだし」


「ひゃっ…わきダメ!あはははは」


抱き締めた手で杏奈のわきをくすぐると、わきが弱い杏奈は笑いながら身体を捩る。


…細。


「杏奈、細いな」


「っ、もう離してぇ」


…やだ。


離したくない。


「ぁ!っ、…や、っめてってばっ、あっ」


めちゃくちゃエロい声を出して俺から逃れようとする杏奈を逃げられないように、後ろから足を絡めてホールド。


俺の腕の中でバタバタする杏奈の顔をこっちに向かせ、唇を深く塞いだ。


「…ん、…っ、んん…」


唾液が口から垂れるほど舌を絡めて唇を離すと、俺にぎゅっと抱き着く杏奈。


そんな杏奈の耳元で囁く。


「…杏奈。したい」


「…っ、待って…」


「ん…?」


「まだ、ね?こうしてたい」


「…っ」


思わず控えめにだけどキツく抱き寄せる。


「…分かった。待つ」


「…へへ。ありがとう」


そして俺達は、2人で俺のアルバムを見て。


中学や高校の時の思い出を杏奈に話して。


杏奈の髪を弄ったり、胸揉んだりしてる内に。


2人で眠気が襲ってきて、ソファで寄り添って眠った。


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