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want to be ...【短編集】
第2章 ペアルック
俺にだけ従順で、俺にしか感じない杏奈を…たっぷりじっくり見せつけてやる。
どこから湧いて出て来たか知らないが、杏奈をよく知りもしないお前みたいなのに、俺の大事な大事な宝物をとられてたまるか、バーカ。
しばらく睨み合ってたが、大きく舌打ちした男が俺の元から去り、ため息を吐いた。
…いやもうマジで。
俺だけのもんになればいいと思う、杏奈。
いや、俺のもんだけどさ?
今の世の中、浮気だの不倫だのヤバいじゃん?
俺は有り得ねーって思ってるし、杏奈以上に惹かれる女なんてこれから現れないと思ってるから大丈夫だけど。
杏奈はさ、クッソ可愛いからモテるし、狙ってる男もクソ程いるって聞くし。
いや、負けるつもりは全くないけどね?
他の男共と、どう差をつけるか。
…セックス、だよなぁ?
浮気とか不倫って、絶対セックスが絡んでるじゃん?
むしろセックスが原因で浮気だの不倫だのすんだろ?
自分のパートナーで納得いかなくて。
じゃあ浮気だの不倫だのさせないようにするにはさ、自分のセックスで満足させればいいんじゃん?
もうこれ以上ないってくらいの快楽与え続けて、俺とのセックスじゃなきゃ濡れない、感じない、する気にならない身体にしてやればいいんじゃん…?
大樹みたいにさ、美咲に毎日自分の形叩き込み続けて、毎日入れたまま寝て中を自分の形を慣れさせれば、他の受け付けなくなんじゃねぇの…?
そう思ってた時、杏奈が会計から戻ってきて。
「蒼汰」
俺を可愛い笑顔で見上げた。
…うん、この笑顔だよ。
この…可愛い可愛い、俺に全てを預けきってる、太陽のような笑顔。
「…帰るぞ」
無意識に持ってた指輪を置き、指を絡めて握った。
「えっ…っえぇ!?」
困惑してる声が後ろから聞こえるが、気にせず店を出て駅に向かって歩く。
「蒼汰…っ」
杏奈の声が聞こえる。
「待ってっ速い…っ」
今まであたしの歩幅に合わせて歩いてくれてたのに。
速い…速いよ、何をそんな急いでるの…?
…あ。
ふと気付いた事に、あたしの頭は少し冷静になる。
蒼汰、人に何か影響されるとムキになって、そのイライラを解消する為にあたしを酷く犯す時がある。