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want to be ...【短編集】
第2章 ペアルック
セフレ関係の時、それが何度もあって、その度あたしは酷く泣き叫んだ。
だって…扱いが本当に酷いから。
ベッドに突き飛ばされたかと思ったら後ろから覆い被さってきて、下だけ中途半端に脱がされ、全く濡れてない中に最奥まで思いきり突き刺されて。
痛みに叫ぶあたしに激しく腰を叩きつけて、気が済むまで抜かずに何度も何度も中に出されて…
しかも、その''気が済むまで''の時間が凄く長い。
涙も枯れ切って抵抗する力もなくなって、ただひたすら突かれて中に出されて、蒼汰の荒い息遣いだけが部屋に響いてて…
そして不意に、ハッと我に返るんだ。
『…っ、杏奈』
『…』
『悪ぃ…』
その言葉に、枯れたはずのあたしの目から涙が溢れて。
お互い背を向けたまま、眠りにつく。
大抵その次の日は早く起きちゃうから、そっとベッドを抜け出して、精液でまみれた身体を涙と一緒に水に流すんだ。
初めてこれをされた時、もうどれだけ泣き喚いたか。
秘部の痛みはしばらく治らないし、蒼汰にも
「セフレなんだから何したっていいだろ」
なんて言われちゃうし。
…うん。
今思えばほんと酷かったなぁ…
でも、その内気付いた事。
蒼汰って、自分の意思はしっかり持ってるんだけど、友達や他人から恋愛について茶化されると、ちょっとムキになる事が多い。
偶然聞いた、とある会話。
『おぉ。矢野くんじゃん、
美咲ちゃんの傍うろちょろしてる矢野くん』
『…あ?』
あたしが、大学に入ったばかりの頃だった。
蒼汰は、上級生…恐らく4年生らしき男の人3人に囲まれていた。
『ねぇ君ら、何で付き合ってないの?
君のセックスで満足して貰えなかったとか?』
『…』
『それとも逆か?あの極上な身体毎日食ってんの?
さぞかし気持ちいいんだろうなぁ?
美人で巨乳でスタイルよくて、
何でも言う事聞いてくれそうな極上マンコはさぁ』
そう男の人が言った時に浮かべた蒼汰の表情、今でも忘れられない。
恐ろしい表情と共に一瞬で物凄い冷たい雰囲気になって、まさに一触即発。
次に男の人がまた何か言おうものなら、蒼汰は間違いなく男の人に飛びかかっていただろう。
そこに、
『蒼汰さんっ』