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want to be ...【短編集】
第9章 専属お料理教室



「玉ねぎ切り終えたら教えてね〜」


なんてにこにこしながら洗い物をしてると。


「…、杏奈…」


横から切ない声で名前を呼ばれ、彼の方を向いた。


!?


「…えっ!?なんでそんな面白い顔…、
…あっそうだった!」


瞬きを繰り返してぎゅーっと目を瞑ってる蒼汰。


初めて見るその表情があまりにも新鮮で面白くて、思わず笑ってしまった。


「ねええなんかすげー目ぇ痛いししみるんだけどー…」


「あっははっ…!ふっ…ふふっ…ごめん言うの忘れてた、
うふふふふふふっ…」


「おいちょっと何笑ってんだコラ、どういうこと」


もはや涙目になっちゃってる蒼汰が可愛い。


「ごめん、玉ねぎ切ったらね、何だったかな…
何とかって成分出るから目がしみて涙出るの。
それ言うの忘れてた、んふふふふ」


「笑いすぎだろ」


「顔面白くて…」


変な顔して見てくる蒼汰。


その顔も面白い。


「だいたいは我慢してたらそのうち痛くなくなるんだけど、
対処法あったはずなんだよね。ちょっと調べてみよ」


「おう教えて、めっちゃ痛い」


「待って、とりあえず包丁置いて」


「あ〜」


包丁を持ったままあたしに着いてこようとした蒼汰の手から包丁をもらう。


「包丁はね、刃を向こうに向けて置くといいんだよ。
そしたら落ちてこないし次持ちやすいでしょ」


「ほーん…」


杏奈いろいろ知ってんなあ、と言いながら着いてきて、ティッシュで目を拭ってる蒼汰。


「玉ねぎ 目 しみる」と入力すると、さっそく対処法が載ってそうなサイトがたくさん出てきて。


その間にも、目をしぱしぱさせてさせてる。


とりあえず3つ出てきたけど、冷蔵庫で冷やすのはもう切ってる途中だから出来ないとして、もう2つを実践してる蒼汰の姿を思い浮かべてなんだか微笑ましい気持ちになった。


玉ねぎをチンして「あちっあちっ」って言いながら切ってる蒼汰も面白いし、割り箸を咥えて切ってる蒼汰も面白いな…


「何か見つかった?」


「…ああうん、とりあえずね、硫酸アリルっていう成分が空気中に拡散されてしみるんだってー」


「へえ、硫酸アリル?初めて聞いたな」


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