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want to be ...【短編集】
第9章 専属お料理教室
どれも本人に伝えれば解決したりどうにかなるかもしれないことだけど、まあいっかってなる自分の楽観的な性格と、乾かしてもらってる身だしな、ってことと、単純に蒼汰から乾かしてもらえることが嬉しかったってのと…
だから何も言わなかった…んだけど。
勝手に上達してってくれたんだよね。
それは、あたしが自分で乾かした時の仕上がりと自分が乾かした時の仕上がりの違いを見てなのか。
ただ単に経験値なのか。
…他の女の子の髪を乾かして、指摘されて学習したのか。
分からないけど…あたしの髪に触れる優しい手つきとか、顔には絶対風を当てなくなったとか、頭皮からしっかり乾かしてくれることとか、何ならたまに頭皮マッサージしてくれるところとか…
どこかを境に劇的に変わったんだよね…
…あっそういえば、一時期蒼汰のお友達の美容院にバイト行ってたんだっけ…、そこで学んだのか…
あー今思えばあの時以降かもしれない、…
…気持ちよくて本当に眠たくなってきちゃった…
蒼汰の髪はあたしが既に乾かしたんだけど、ほぼ自然乾燥な上に速乾性だから1分もかからないんだよね…
自分で乾かしたら眠くなんてあまりならないのに人にしてもらうってどうしてこんなに気持ちいいんだろ…
なんて考えてる内にどんどんまぶたが重くなっていって…
…
「…?」
浮遊感があって目を醒ますと、蒼汰に抱っこされてベッドに優しくおろされた。
「…あ、蒼汰ありがとう…」
「ん」
そのまますとんと眠るつもりだった、けど。
身体の外側が少し沈んで、蒼汰があたしに跨る。
そっと口付けられて、ゆっくり目を開いた。
「…ん、寝てていいよ。勝手に身体弄るから」
「…、お手柔らかに…」
ほぼ無意識に答えるあたし。
あたしが寝てる間に身体を好き勝手されるのは慣れてるし今に始まったことじゃないから目を閉じてると、着せられていた蒼汰のシャツを捲られくびれを撫でられる。
あ…
そうだ、蒼汰の服着せられるってことは抱かれるってことだった、眠過ぎて忘れてた…
まあいっか…
どうせ後で嫌でも目覚まさせられるんだし…