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want to be ...【短編集】
第5章 温泉旅行 1日目
「蒼汰が全部決めてたじゃん」
「ん。上京してからずーっとベッドだからさ、
布団にしてみた。ちなみに部屋に露天ついてる。
おら、喜べ」
「…えっ!?露天風呂ついてるの!?」
「おう。一緒に入んぞ、つか露天でヤろうぜ」
「…えぇ布団あるなら布団でがいい」
「…ん?言ったな?りょーかい…覚えてろよ。
あ~早く杏奈の浴衣乱してぇ」
変態…
この人ほんと変態だ…
でも、そんな変態の蒼汰に付き合ってて、ついていけてるあたしも十分変態なんだろうな…
…ちょっと悲しいけど。
でももう絶対無理だよね、蒼汰以外の男の人に抱かれるの。
絶対満足出来ないよ。
「…あ、そういや。
お前に拒否権ないんじゃん、俺温泉当てたし」
「…げっ、忘れてると思ってたのに」
「ははっ、忘れる訳なかろう。
つー訳で今日は布団で目隠しと拘束プレイな~」
「…はっ!?えっ!?」
「あとー、浴衣は中途半端に脱がせてー、
浴衣の帯で杏奈の目ぇ隠してー、
俺を求めるまで触ってやんない」
「なんっ…はっ!?やだよ、やだっ」
「…えぇ?何でもするって言ったじゃん?」
「ちょっと待って…それさ、
家帰ってからお願い聞いたんじゃなかった!?
だって裸エプロンしてあげたじゃん!」
「杏奈ちゃ~ん。俺、1つとは言ってないよ?ん?」
…こすい!
こっすい、この男!
「…あたしに拒否権は」
「なっしーんぐ」
「…っ」
両手をハンドルから離して上に上げたから、慌てて腕を掴んで戻させる。
「危ないじゃん!」
「大丈夫大丈夫。まだ渋滞中だし」
「それでも危ないっ」
「はいはい。お前も大樹タイプか、
杏奈が免許取ったら超安全運転すんだろうな」
「当たり前じゃん!制限速度は守らなきゃ」
「あんなん守ってたらぶつけられんぞ~」
「そんな事されないしっ」
「…うるせぇな。もうちょい静かに喋れ」
「っ?」
低ーい声に振り返ると。
「あっ…ごめんなさい大樹さんっ」
まだ寝息をたててる美咲さんの肩を抱いてこっちを睨んでる大樹さん。
そ…そうですよね。
美咲さん起こしちゃダメですよね!